長塚圭史(作)
11年前のあの『テキサス』が幕を開けるというのがいまだに信じられません。大掛かりな嘘なんじゃないかとも思うのです。本当だとすると、河原さんの手によってあの嘘みたいな荒唐無稽が炸裂してくれるのではないかと。楽しみです。
河原雅彦(演出)
荒々しい青春時代に長塚圭史君とコラボしたこの思い入れ深い作品を、魅力的なキャスト陣とともにさらに荒々しく再演することが出来て感無量であります。のほほんとした日本のどこかの片田舎が舞台なのに、全編漂うヒリヒリとした危険な空気はまごうことなきウエスタン風味。2012年版NEWテキサス、今回もかなーりキテます。乞うご期待!
星野源(主演)
ものすごく奇妙なお話ですが、何も考えずに楽しんでいただけると思います。笑ったり怖がったり面白く過ごしていただければ幸いです。2時間出ずっぱりなので、うんこ漏らさないかだけが心配です。
『テキサス』公演概要
作:長塚圭史 演出:河原雅彦
出演:星野源、木南晴夏、野波麻帆、岡田義徳、福田転球、政岡泰志、伊達 暁、吉本菜穂子、
山岸門人、湯澤幸一郎、河原雅彦、高橋和也、松澤一之
<東京 公演>2012年3月17日(土)~4月8日(日)@ PARCO劇場
<大阪 公演>2012年4月14日(土)・15日(日)@ シアター・ドラマシティ
<名古屋公演>2012年4月17日(火)・18日(水) @ 名鉄ホール
パルコ劇場公式Youtubeチャンネルにて『テキサス』動画配信中!
http://www.youtube.com/user/SHIBUYAPARCOTHEATER
<STORY>「笑えねえよ! めちゃくちゃヘビーな現実だよ!」6年ぶりに帰ってきた故郷は何もかもが違っていた――。
東京から遥か遠く離れた田舎町。生活臭の漂う日本風の部屋には、造りの空気とは明らかに異なるウエスタン調の置物や絵画、壁掛けなどが飾られている。ある日の夕暮れ、都会的で洒落た装いの男女ふたりが入ってくる。男の名は遠藤マサル(星野源)。訳ありげな大きな風呂敷包みを大事そうに持ち、彼女である伶菜(木南晴夏)を連れて、6年ぶりに実家へ帰ってきたのだ。家にいるはずの姉、遠藤聖子(野波麻帆)を探すも、姿が見当たらない。隣の部屋から出てきたのはマサルの同級生、沼田(政岡泰志)と見知らぬ女。見知らぬ女は、自分はマサルの姉、聖子だと言い張る。
次々と現れる友人・知人(長内/松澤一之・矢野/山岸門人・牛沢/福田転球)であるはずのほとんどが見たこともない顔だった。半年前に東京からやってきた比呂島先生の影響で、村では整形が流行しているらしい。そんなおかしな状況を訝しがるも、マサルは帰省の目的を果たすことだけに集中する。マサルの目的は町伝統の闘鶏で勝ち、町の男になること。しかし、「町一番の大きな形のいい卵を産む鶏を所有する」というルールから、「どちらかが死ぬまで闘う」というルールに変わっていた。
町で最も強い鶏を所有する男、川島(高橋和也)によって自慢の鶏が殺られ、身ぐるみ剥がされた上に伶菜まで連れて行かれ、落胆しているマサルのもとに、東京から借金取りの四ツ星(岡田義徳)が追い掛けてきた。マサルの帰りを待ち続けていた千鶴子(吉本菜穂子)とマサルの幼馴染である満彦(伊達 暁)、田舎町に居つく四ツ星を東京から訪ねてきた不穏な空気を持つ桂(河原雅彦)、一癖も二癖もある人々が、マサルの周囲に集まってくる。すでに狂い始めていた静かな田舎町が、大きな音を立てて崩れていく……。