明治座2月公演『かたき同志』製作発表に、藤山直美、三田佳子が登壇

13日(木)、都内で明治座2月公演『かたき同志』製作発表が行われ、演出・石井ふく子、藤山直美、三田佳子、小林綾子、金子貴俊が出席した。

 

『かたき同志』は、脚本・橋田壽賀子、演出・石井ふく子により、過去にも舞台化されてきた名作。舞台は江戸の川を挟んだ下町と屋敷町。それぞれの息子と娘が親の意に反し結婚すると言いだしたことをきっかけに両家の母親同士が大喧嘩。母と子の葛藤、町と人々の笑いあり涙ありの人情喜劇を描く。昭和60年には明治座でも上演され、山岡久乃と赤木春恵の名女優同士の共演が話題となった。今回は藤山直美、三田佳子という二大女優の共演が20年ぶりに実現!藤山直美が飲み屋ひさご亭の女将・かめ、三田佳子が呉服屋越後屋の女将・お鶴に扮する。二人の魅力が合わさり、更に温かく心に響く物語に生まれ変わる。舞台上での二人の迫力ある掛け合いは必見!

 

 

石井ふく子

「時代劇ではあるが現代にもある、お父さんがいない子供と母親、親同士が子供を思う気持ちをいろんな角度から橋田さんがお書きになった作品です。ただし、お二人(藤山・三田)は凄い重労働で覚悟していただきたいと思います。私も走り回りながら演出をさせていただきたいと思います。今はこのような世の中ですので、明るい結末、明るい芝居を観ていただく。お客様は楽しんで、気持ちが温かくなって帰っていただくお芝居を作っていきたいと思います。(昭和60年に明治座で上演されていることに対して)二人(藤山と三田)は今まで演じた方々と違うと思うので、直美さん三田さんの演じる中からいろんなものを欲張って引き出していきたいと思います」と意気込みを語った。

 

藤山直美

「20年以上前から舞台で助けていただいて、いろんなことを教えていただきました三田佳子さんと舞台に立たせていただくことを感謝しております。橋田先生にはNHK『女は度胸』という朝ドラに出させていただき、こんな役者がいるのかと世間にわかっていただきました。また父親が亡くなり心が途方にくれている時に、石井先生に「舞台をやってみないか」と言っていただきました。そしてまたテレビが落ち着いた時に「また一緒に舞台をやりましょう」と言っていただいた三田佳子さんでございまして、本当にお世話になった方々に、このように囲んでいただいて舞台に立てることを非常に光栄に思います。この気持ちを2月お客様に喜んでいただきます形で、感謝にかえさせていただきたいと思います。こつこつと毎日努力させていただきたいと思います」と、共演の喜びを緊張気味に語った。

 

三田佳子

「明治座に立たせていただくのは5年ぶり、石井先生とは6年ぶりに明治座でお世話になります。21年前にバリバリのかわいらしい直美ちゃんとご一緒させていただいたのは『夢千代日記』、『浪花の恋歌』で共演して以来なのです。石井先生から「覚悟して下さい」といわれ・・・橋田先生の脚本はセリフが凄い。記憶が軟化してきたので(笑)助けていただきながら、何とか初日まで喜んでいただけるような芝居にできるようにしたいと思います」と意気込みと藤山直美との共演を嬉しそうに語った。

 

小林綾子

「歴史のある作品で、今回は大好きな明治座さんで演じさせていただけることで、憧れの藤山さん三田さん、そして、ずっとお世話になっている石井先生演出で、舞台に立たせていただけることを感謝しております。今回の役は台本の中では10代ということですので、10代だったころを思い出しながら、初々しく若々しく10代に戻って演じたいと思っています」と意気込みを語った。

 

金子貴俊

「台本を読んでいて・・・母子家庭で育ったこともあるので、(自分と)重なりあるところもあり、涙なしには読めない台本だなと思いました。江戸時代の話ですが、今の時代の親子関係にもいえるところがあります。僕も2児の父になりましたので、自分が子供の頃は”親の心子知らず”で、迷惑をかけていたんだと台本を読んで、改めて思いました。今の時代の親子関係に大切なものが、たくさん散りばめられているんじゃないかなと思います。笑いあり涙ありで素敵な作品にしたいと思います」と、初共演の意気込みを緊張気味に語った。

 

 

20年ぶりの共演について聞かれると、藤山は「私は長屋で商店街にママチャリで走っているような役者で、ちょうど対角線の遠いところにいらっしゃるのが三田佳子さんです。三越本店でしか物を買わないだろうなとか、シルクのパジャマ着るんだろうなとか・・・スターというのはこういう人のことをいうのだろうなと思っていた記憶があります。20年経った今でも共演させていただいてよかったなと思う」 と、20年ぶりの共演と三田の印象について語り、それに対して三田は「先日、孫を連れて三越の屋上で孫を追いかけて走っていましたら、(まわりから)「あれ三田佳子じゃない?」といわれ「イメージが三田佳子と違っていまして」という感じで生活している(笑)。そして、中身も至って庶民的で、大阪生まれですから、何でも飛び込んでいくようなところも・・・。直美ちゃんとは気が合うじゃないかなと。直美ちゃんは恐いとか評判もたっていますが(笑)、私にはこんなに優しい。やっぱり若い時に共演しておくといいですね。90歳まで現役で頑張りたいですね」と場を笑わせる場面も。

 

(あらすじ)

川を挟んで両岸の町に暮らしていたひさご亭と越後屋。

飲み屋、ひさご亭の女将・かめ(藤山直美)は、ひとり息子の清太郎(金子貴俊)が自慢だった。蘭学塾に通い、いずれは医者になり母親を楽させてやろうと言っている清太郎に全てをかけて、仕事に精を出す日々。ところがある日、清太郎は医者にならず飲み屋を継ぐと言い出した。

一方呉服問屋、越後屋のお鶴(三田佳子)はひとり娘のお袖(小林綾子)に旗本三男坊の松下源之助を婿に迎えたいと願っていた。しかしお袖には全くその気がない事を知り、問い詰めた結果、ひさご亭のひとり息子清太郎に思いを寄せていることを知る。

ひさご亭に乗り込むお鶴・・・

息子の勝手さに頭に血が上がっているかめ・・・

元々の生活の違いから反発しあう土地者同士の上、互いのかわいい息子と娘の問題があい重なり、真っ向からの喧嘩になってしまう。果たしてどんなことになってしまうのか・・・

 

(公演情報)


作:橋田壽賀子

演出:石井ふく子

出演

藤山直美 三田佳子

小林綾子 金子貴俊 橋爪淳 沢田雅美 他

 

公演日程:2月3日(日)~28日(木)

開演時間:昼の部12:00 夜の部16:00

      (※12日、14日、27日のみ昼の部13:00 夜の部18:30) 

 

電話・インターネット予約:12月21日(金)10:00から

窓口販売・予約引取開始:12月24日(月・祝)10:00から

 

お問い合わせ:03-3666-6666(明治座チケットセンター 10:00~17:00)

 

詳細は明治座ホームページへ

www.meijiza.co.jp

 

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