明治座6月公演『台所太平記』の制作発表が、15日(金)、都内で行われ、沢口靖子、高橋恵子、古谷一行などキャストが登壇した。
『台所太平記』は、文豪・谷崎潤一郎が手がけた唯一の喜劇作品として知られている。谷崎潤一郎の没後50年にあたる今年、明治座が満を持して、6月にこの大傑作を上演する。
舞台は高度成長期の幕開けに沸く昭和30年代。小説家・千倉嘉吉の家では6人の個性豊かな”お手伝いさん”が働いている。お手伝いさんたちは個性豊かで愛嬌たっぷり、恋に友情に丁々発止、火花を散らす。谷崎本人を思わせる小説家嘉吉を古谷一行、妻・讃子を高橋恵子、お手伝いさんを沢口靖子、南野陽子、湖月わたる、竹内都子らが演じる。
(写真提供:明治座)
主演の沢口は「台本を読んで、誰もが恐れる文豪にストレートにものを言ってのける痛快さがありました。奉公の中で人として、女性として沢山の事を学び洗礼されていく姿が興味深く、毎日稽古に励んでいます」と語った。
稽古でのエピソードを聞かれると、古谷が「稽古が始まっているのに、沢口さんだけは、一生懸命に、自分のところを勉強している。そんなあ悠々自適なところが素晴らしい」と、沢口の天然さを暴露した。
ナンパ癖のあるタクシー運転手役を演じる川崎麻世は「スキャンダラスな自分にぴったりの役です。あの手この手でどう口説いていくか考えています」と、笑わせた。
また、夫婦役を演じる古谷一行と高橋恵子の仲睦まじい様子や、古谷の劇中での亭主関白ぷりに「家で言ったらぶん殴られる。羨ましいですね」と語った。